不思議な魅力のある本

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不思議な魅力のある本

茨木のり子の詩は、作品自体が鮮烈で、後世に残るものだと思うが、
この本で、彼女の生涯が分かり、一層胸を打たれた。
詩人の矜持と、人間的な美意識が、尊いと思う。
「遠い朝の本たち」は
独特の文体が、だんだん麻薬のように効いてきて、いつまでも永遠に読み続けたくなるほど心地良い。
この本で紹介されたのが、リンドバーグ夫人の「海からの贈物」。
昭和20年代アメリカの、知性と聡明さに富む女性のエッセイだが、
人類が真に語るべきエッセンスを、さらりと述べていて驚愕。

「昭和16年夏の敗戦」は、昭和天皇や東条英機の人間味が伝わってくるドキュメンタリー。
アメリカやソ連の恐ろしさに慄然。
太平洋戦争がなぜ起きたか、長年の疑問が氷解した。

高田郁の真摯な優しさには、心が浄化される。
藤原正彦の明解な筆致とユーモアも、大好きである。
奥田英朗は、今まで読まず嫌いだったが、読んだら視野の広さや文体が面白かった。
その数冊を読んだ中では、上記3冊が好き。
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